アルツハイマー病(Alzheimer’s Disease)
アルツハイマー病は、高齢者に多く見られる認知症の原因のひとつであり、記憶を司る脳の機能が徐々に低下していく病気です。
認知症を引き起こす病気はアルツハイマー病以外にも多く存在し、それぞれ原因や進行の仕方が異なります。
治療について
もし「最近物忘れが多い」と感じたら、まず自分自身の生活習慣を見直してみましょう。
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仕事や日常生活の計画はきちんと立てられているか
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ストレスが溜まっていないか
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十分に休養や睡眠が取れているか
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集中力や注意力は保たれているか
これらの要因も一時的な物忘れを引き起こすことがあります(例:鍵や携帯電話を置き忘れるなど)。
しかし、家族に対して同じ質問を何度も繰り返す、自分が質問したことを覚えていない、話したことを忘れる、方向感覚を失う、簡単な問題解決ができない、感情や行動に変化が見られる、こうした症状が現れた場合は 認知症の兆候 が疑われます。本人は自覚していないことが多いため、早めに専門医による診断を受けることが重要です。
原因が治療可能なものであれば、永続的な認知症を防ぐことができます。
アルツハイマー型認知症と診断された場合、現在は進行を遅らせるための内服薬が存在します。これにより高齢者の生活の質を改善することが可能です。ただし、処方には神経内科・脳神経専門医による診察が必要です。
リハビリテーション
高齢者の生活の質を決める重要な要素は 日常生活動作(ADL)の維持 です。自分自身で生活の基本的な活動ができることは、合併症の予防や寿命の延長にもつながります。
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日常生活の中での小さな活動を通じて訓練を行う
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高齢者が自分でできることをできる限り行わせる
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身体面、精神面、社会面、心理面でのサポートをバランスよく行う
これらの取り組みが、アルツハイマー病患者の生活の質を維持・向上させるために非常に重要です。
